詩篇142篇 あなたはわたしの避けどころ、命あるものの地で、わたしの分となってくださる方
詩篇142篇 あなたはわたしの避けどころ、命あるものの地で、わたしの分となってくださる方
この詩篇の背景を知ることでダビデの状況が解ります。ダビデは、義理の父サウル王から憎まれていました。それは、ダビデがゴリヤテという戦士と1:1で戦って勝利をしたことから民はサウル王には、一千の誉め言葉で賞賛し、ダビデは一万で賞賛しましたので、サウル王は、ダビデの存在が義理の息子でありながら、競争の相手となりました。そして、心に思ってのは、ダビデをそのままに置くと自分の王位が奪われると言う不安で満たされていました。このような勝手な思い込みから、サウル王は、一生の間、ダビデを理由も無く憎みました。
このような背景の中で、ある時ダビデは、サウル王から逃げて、ある洞窟に身を隠しましたが、その洞窟にサウル王と戦士たちが共にいた訳です。
その中で動きを取れなくなったダビデは、神様に祈っていました。
「声をあげ、主に向かって叫び/声をあげ、主に向かって憐れみを求めよう。」
ダビデの必死の祈りがありました。彼の現状は、死を真正面にした常態でした。しかし、一つ神様への信仰がありました。
「あなたはわたしの避けどころ/命あるものの地で/わたしの分となってくださる方」
神様が自分の避けどころであり、自分の命を守ってくださる方であることを堅く信じていました。
奇跡的にダビデは、そこから脱出することが出来、また、自分の潔白さを証明することが出来ました。
神様は私たちを導く中で、時には必死な場面を与えてくださいます。その場面でも失ってはいけない大事な一つが、神様への信頼です。ダビデの神様への信仰は、必ず神様が自分の避けどころで命を守り、約束の分を与えてくださることでした。
現実の難しさから逃避するのではなく、避けどころとなる神様の身元に行き、そこから出される神様の御働きを期待して歩みたいと思います。
ゴスペルハウス
アブラハム・リー
142:1 【マスキール。ダビデの詩。ダビデが洞穴にいたとき。祈り。】
142:2 声をあげ、主に向かって叫び/声をあげ、主に向かって憐れみを求めよう。
142:3 御前にわたしの悩みを注ぎ出し/御前に苦しみを訴えよう。
142:4 わたしの霊がなえ果てているとき/わたしがどのような道に行こうとするか/あなたはご存じです。その道を行けば/そこには罠が仕掛けられています。
142:5 目を注いで御覧ください。右に立ってくれる友もなく/逃れ場は失われ/命を助けようとしてくれる人もありません。
142:6 主よ、あなたに向かって叫び、申します/「あなたはわたしの避けどころ/命あるものの地で/わたしの分となってくださる方」と。
142:7 わたしの叫びに耳を傾けてください。わたしは甚(はな)だしく卑しめられています。迫害する者から助け出してください。彼らはわたしよりも強いのです。
142:8 わたしの魂を枷(かせ)から引き出してください。あなたの御名に感謝することができますように。主に従う人々がわたしを冠としますように。あなたがわたしに報いてくださいますように。