父の脚と僕の記憶・・・。
「神様、なんで僕のお父さんは普通にあるくことができないんですか? 今日、学校の帰りにお父さんとサッカーしてる人がいてうらやましかったです。 今日、買い物にいったら変な子が変な目でじろじろみてました。 すっごくいやでした。なんでお父さんは普通にあるけないんですか? 一度でいいからお父さんと一緒におもいっきり走ってみたい! 一度でいいからお父さんとサッカーしたい!
どうして歩けないんですか?どうしたら歩けるようになるんですか?」
そんなこと思って過ごしてた少年時代。。。
でも今考えてみるとちょっと笑えちゃうなぁ~☆
小学生でそんなコンプレックスがあったなんてねー笑 ま、でも大体みんなそういう悩みはあるものだよね♫
でも僕は日本人と韓国人のハーフとしてのアイデンティティーで悩むことはなかった 父さんがアメリカ国籍だから・・・その面では今でもありがたく思う
僕の父さんは歩行器を使っているので 買い物後の荷物を運ぶ事ができない。 なのでどんな重いものも僕が運ぶ事になってる。。。
小学生のとき、両手に米やスイカやペットボトル飲料などを持っても 全然なんともない表情をつくってた・・・「父さんは何も持てないんだから、 僕がしっかりしなきゃ!」って考えがそうさせてたのかもしれない。。。
そのせいか、一時期右手首の軟骨が突起したこともあったくらい汗 重いのを我慢してよく頑張ってきたと思う。。。 どんな重いものも「大丈夫です!」って言って 持ったのが微かに記憶に残っている・・・
父さんはアメリカに移住して二十歳の時に胸から下が麻痺し、 それまでのようには動く事が出来なくなったらしい・・・
一週間ベットで寝たきりで足は骨と皮しか残らないほど筋肉がなくなり、 リハビリの日々・・・
そのおかげで大分回復してきたらしいけど、それでも車椅子生活・・・
入院中のある夜、父さんは、コンビニに出かけて・・・ その帰り、「上るステップは出来たんだから下るのもできるでしょう=」って思って 段差を降りようとしたら、仰向けに倒れてしまって、 しかも倒れた場所がちょうど車と車の間だったので、誰からも気づかれず・・・ そのままずーっと仰向けのまま、何ももできなかったらしい。。。 その時父さんは泣きながら「何故ですか?なぜこんな風に私が障害を持つ事を 許されたのですか?」と祈ったらしい。。。。夜空にはきれいな星が輝いてて、 その時見つけた星を、今でも父さんは「アッパの星」って呼んでる・・・☆
30分くらい後に、「Hey!! are you alright??」って駆けつけてくれた人がいて、 何とか助かったみたいだけど、その日初めてハンディキャップの 重さ、苦しさを身をもって感じたらしい・・・
その当時、父さんは神様に献身して、 「自分のからだがどうなってもいいから!どうか家族を救って下さい!」 って祈ったそうだ。。。
それで神様は父さんの足を取った替わりに父さんの家族を買い戻された・・・。 それを考えるだけでも感動する・・・
それを聞いてから全てが理解できた。。。 父さんが障害者なのも、家族が救われているのも。 僕がそういうコンプレックスを持つようになった理由も。 ぜーーーんぶ神様の計画のうちにあってるんだって知って、 すごく嬉しかったし、これからも全てを神様に委ねていきたいと思った。
お父さんが見る夢は、すべて走ってる夢だそうだ。。。 こっちの山から向こうの山までスーパージャンプしたり~ そんな夢ばかり見るらしい。。。
だから天国に入って一番最初にしたいことは、愛する家族と幸せに暮らす事よりも、 まず父さんとおもいっきり走ること。そして心から「お父さんありがとう」って 言って、神様に、今までの導きを感謝したい☆
めでたしめでたし~