エレミヤ29章 70年の捕囚期間の意味
エレミヤ29章 70年間の捕囚期間の意味
イスラエルの民の始まりは、アブラハムという一人の人物からです。アブラハムは、老人になってからイサクという息子が与えられ、そのイサクを通して、ヤコブという孫が生まれ、そのヤコブから12人の子供が、イスラエルの12部族につながります。ヤコブの息子の一人、ヨセフは、当時の文化や政治の中心地であった、エジプトで総理大臣となり、飢饉の時、エジプトだけではなく、ヤコブや兄弟の家族を飢饉から免れるようになりました。
そして、数百年が経ち、60人ほどのイスラエル人は、200万人の人口となり、エジプトの王は、彼らを奴隷として使っていました。仕事は、苦しくなり、叫び求める時、モーセという人物がエジプトの王妃により育てられ、イスラエルの民を連れて、出エジプトすることとなりました。そして、神様が約束していたカナンの地で、イスラエルの民は、定着するようになり、この場所は、今もイスラエルです。
このイスラエルの歴史の中に、彼らが奴隷となり、70年間イスラエルから強制的に捕囚となり、外国に行かされたのは、「彼らがわたしの言葉に聞き従わなかったからである」と聖書は、語っています。
それに対して、神様は、罰を与え、彼らの行った行動を変えるきっかけを与えました。そして、約束の通り、70年が経つと、そこから、元の約束の地に戻され、そこで、神様の哀れみによって、生かされ、独立した国として生きるようにされました。
この70年間の捕囚の期間と言うのは、1)悔い改めるための苦しみの期間でした。2)この預言者エレミヤを含む数多くの預言者の予言が成就されるためでした。3)また、神様の哀れみと慈しみを受け取る機会となりました。
もしも、自分の人生に、このような難しさの中でありましたら、それは、1)悔い改める機会ではないかを考えるべきです。2)神様が自分に対する計画があることを知り、その計画に向かって自分の人生を立てあげる機会とすることです。3)今こそ、神様の恵みと哀れみを受ける時です。心を開いて、主に向かい、祈りをささげ、神様からの答えを期待しましょう。
捕囚の期間は、一気に飛躍する機会であり、決して、ネガティブの状況として受け入れる必要は、ありません。
危険は、機会に変わり、その機会に謙り、神様の元に戻る時、意外な祝福が訪れてきます。
主に寄り頼み、感謝しましょう。
ゴスペルハウス
アブラハム・リー
29:1 以下に記すのは、ネブカドネツァルがエルサレムからバビロンへ捕囚として連れて行った長老、祭司、預言者たち、および民のすべてに、預言者エレミヤがエルサレムから書き送った手紙の文面である。
29:2 それは、エコンヤ王、太后、宦官、ユダとエルサレムの高官、工匠と鍛冶とがエルサレムを去った後のことである。
29:3 この手紙は、ユダの王ゼデキヤが、バビロンの王ネブカドネツァルのもとに派遣したシャファンの子エルアサとヒルキヤの子ゲマルヤに託された。
29:4 「イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。わたしは、エルサレムからバビロンへ捕囚として送ったすべての者に告げる。
29:5 家を建てて住み、園に果樹を植えてその実を食べなさい。
29:6 妻をめとり、息子、娘をもうけ、息子には嫁をとり、娘は嫁がせて、息子、娘を産ませるように。そちらで人口を増やし、減らしてはならない。
29:7 わたしが、あなたたちを捕囚として送った町の平安を求め、その町のために主に祈りなさい。その町の平安があってこそ、あなたたちにも平安があるのだから。
29:8 イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。あなたたちのところにいる預言者や占い師たちにだまされてはならない。彼らの見た夢に従ってはならない。
29:9 彼らは、わたしの名を使って偽りの預言をしているからである。わたしは、彼らを遣わしてはいない、と主は言われる。
29:10 主はこう言われる。バビロンに七十年の時が満ちたなら、わたしはあなたたちを顧みる。わたしは恵みの約束を果たし、あなたたちをこの地に連れ戻す。
29:11 わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。
29:12 そのとき、あなたたちがわたしを呼び、来てわたしに祈り求めるなら、わたしは聞く。
29:13 わたしを尋ね求めるならば見いだし、心を尽くしてわたしを求めるなら、
29:14 わたしに出会うであろう、と主は言われる。わたしは捕囚の民を帰らせる。わたしはあなたたちをあらゆる国々の間に、またあらゆる地域に追いやったが、そこから呼び集め、かつてそこから捕囚として追い出した元の場所へ連れ戻す、と主は言われる。
29:15 あなたたちは、『主が我々のために、バビロンでも預言者を立ててくださった』と言っている。
29:16 そこで、ダビデの王座についている王と、この都に住む民のすべて、すなわち捕囚としてあなたたちと共に出て行かなかった同胞に対して、主はこう言われる。
29:17 万軍の主はこう言われる。わたしは彼らに剣、飢饉、疫病を送り、腐って食べられない、いちじくのようにする。
29:18 わたしは、剣、飢饉、疫病をもって、彼らを追い、全世界の国々の嫌悪の的とし、わたしが追いやる国々で、呪い、驚愕、物笑い、恥さらしとする。
29:19 彼らがわたしの言葉に聞き従わなかったからである、と主は言われる。わたしは、わたしの僕である預言者たちを通して、この言葉を繰り返し伝えたが、彼らは少しも聞こうとしなかった、と主は言われる。
29:20 しかし、あなたたちは主の言葉を聞きなさい。わたしがエルサレムからバビロンへ送ったすべての捕囚の民よ。
29:21 イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。それは、わたしの名を使って、あなたたちに偽りの預言をしているコラヤの子アハブとマアセヤの子ゼデキヤに対してである。今、わたしは彼らをバビロンの王ネブカドレツァルの手に渡す。王は彼らをあなたたちの目の前で殺す。
29:22 この二人のことは、呪いの言葉として使われ、バビロンにいるユダの捕囚民は皆、『主が、お前をバビロンの王に火あぶりにされたゼデキヤとアハブのようにしてくださるように』と言うようになるだろう。
29:23 これは彼らがイスラエルにおいて愚かな行いをし、隣人の妻と姦通し、また命じもしないのに、わたしの名を使って偽りを語ったからである。わたしはこのことを知っており、証言をする、と主は言われる。」
29:24 あなたはネヘラミ人シェマヤに対して告げよ。
29:25 「イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。それは、お前が自分の名で、次の手紙をエルサレムのすべての民と、祭司であるマアセヤの子ツェファンヤと、すべての祭司に送ったことに関してである。
29:26 すなわち、『主は祭司ヨヤダに代えて、あなたを祭司とし、主の神殿の監督とし、狂い、預言する者すべてに手枷、足枷をはめ、取り締まらせた。
29:27 それなのに、あなたたちに預言しているアナトトの人エレミヤをなぜ取り締まらないのか。
29:28 エレミヤは、バビロンにいる我々のところにまで手紙を送って、捕囚は長引くので、家を建てて住めとか、園に果樹を植え、その実を食べよ、などと言ってきた。』」
29:29 祭司ツェファンヤは預言者エレミヤに、この手紙を読んで聞かせた。
29:30 そのとき、主の言葉がエレミヤに臨んだ。
29:31 「すべての捕囚民に書き送れ。ネヘラミ人シェマヤに対して主はこう言われる。シェマヤは、あなたたちに預言したが、わたしは彼を遣わしてはいない。彼は偽ってあなたたちを安心させようとしている。
29:32 それゆえ、主はこう言われる。見よ、わたしはネヘラミ人シェマヤとその子孫を罰する。彼には、この民の中に住む子孫は一人もいなくなる。また、わたしがわが民に行う恵みの業にあずかる者は一人もない、と主は言われる。彼が主に逆らって語ったからである。」