哀歌2章 主は計画したことを実現し、約束したことを果たされる方
哀歌2章 主は計画したことを実現し、約束したことを果たされる方
この章は、エレミヤの哀歌であり、イスラエルとユダの悲惨な状況に対する、涙の言葉であります。しかし、そのような状況からでも、神様の様子を見ることができます。それは、神様の性格でもあります。
それは、「主は計画したことを実現し、約束したことを果たされる方」ということです。
事実、ユダが自分の王国もなくなり、そこに住む人もなくなり、また、神様を崇める神殿も焼かれ、自分を守るための城壁は、崩れました。また、残りの民は、捕囚として、バビロンへ連れられてしまいました。このような状況の中で、神様は、ユダヤ人に対する約束を与えるのです。それは、70年という捕囚の期間が過ぎ去ると必ず、元の約束の場所へ戻されることでした。
神様は、約束したことを必ず、守ってくださいます。そして、これから起きることに対しても、その約束を予言として与えられています。
終わりの時に起きることについて、地震が増えることも、そのひとつです。また、終わりの時は、知識が増えるというダニエルの予言があります。それは、まさに、IT時代を生きる私たちには、実感できることだと思います。
イエスさまは、天に昇られましたが、その通りに再び戻ってくださるという約束をしてくださいました。イエスさまがすべての民を義で裁くために来られます。
その時のために、今、自分がどのように生きるべきかを良く考えることが勧められています。知恵を持って、悪い時代を生き抜くために、神様からの知恵が必要です。知識が沢山あっても、このような時代を賢く生きるためには、神様からの知恵が必要です。聖書は、知恵の始まりは、「神様を畏れる」ことから始まると書いてあります。神様を畏れることは、神様が居られ、今もすべての人の行動や心をみっていらっしゃることを知ることからのことです。
人の目を気にすることより、天地を創造された神様が自分を見っておられることを認識しながら、生きることです。
このような知恵をもって、歩むところに、神様の臨在があり、調和のある生活になるでしょう。
ゴスペルハウス
アブラハム・リー
2:1 なにゆえ、主は憤り/おとめシオンを卑しめられるのか。イスラエルの輝きを天から地になげうち/主の足台と呼ばれたところを/怒りの日に、見放された。
2:2 ヤコブの人里をすべて、主は容赦せず圧倒し/憤って、おとめユダの砦をことごとく破壊し/この国を治める者、君侯らを/地に打ち倒して辱められた。
2:3 イスラエルの角をことごとく/激しい怒りをもって折り砕き/敵の前から右の御手をひるがえされた。御怒りはヤコブに対して烈火となり/炎となって焼き尽くした。
2:4 敵となって弓を引き絞り、右の御手を構え/瞳のように愛しておられたものを/苦しめる者となって皆殺しにし/おとめシオンの天幕に/火のような怒りを注がれた。
2:5 主はまことに敵となられた。イスラエルを圧倒し/その城郭をすべて圧倒し、砦をすべて滅ぼし/おとめユダの呻きと嘆きをいよいよ深くされた。
2:6 シオンの祭りを滅ぼし/仮庵をも、園をも荒廃させられた。安息日をも、祭りをもシオンに忘れさせ/王をも、祭司をも/激しい怒りをもって退けられた。
2:7 主は御自分の祭壇をすら見捨て/御自分の聖所をすら見捨て/城郭をも城壁をも、敵の手に渡された。敵は主の家で喚声をあげる/あたかも祭りの日のように。
2:8 主はおとめシオンの城壁を滅ぼそうと定め/打ち倒すべき所を測り縄ではかり/御手をひるがえされない。城壁も砦も共に嘆き、共に喪に服す。
2:9 城門はことごとく地に倒れ、かんぬきは砕けた。王と君侯は異国の民の中にあり/律法を教える者は失われ/預言者は主からの幻による託宣を/もはや見いだすことができない。
2:10 おとめシオンの長老は皆、地に座して黙し/頭に灰をかぶり、粗布を身にまとう。エルサレムのおとめらは、頭を地につけている。
2:11 わたしの目は涙にかすみ、胸は裂ける。わたしの民の娘が打ち砕かれたので/わたしのはらわたは溶けて地に流れる。幼子も乳飲み子も町の広場で衰えてゆく。
2:12 幼子は母に言う/パンはどこ、ぶどう酒はどこ、と。都の広場で傷つき、衰えて/母のふところに抱かれ、息絶えてゆく。
2:13 おとめエルサレムよ/あなたを何にたとえ、何の証しとしよう。おとめシオンよ/あなたを何になぞらえて慰めよう。海のように深い痛手を負ったあなたを/誰が癒せよう。
2:14 預言者はあなたに託宣を与えたが/むなしい、偽りの言葉ばかりであった。あなたを立ち直らせるには/一度、罪をあばくべきなのに/むなしく、迷わすことを/あなたに向かって告げるばかりであった。
2:15 道行く人はだれもかれも/手をたたいてあなたを嘲る。おとめエルサレムよ、あなたに向かって/口笛を吹き、頭を振ってはやしたてる/「麗しさの極み、全地の喜びと/たたえられた都がこれか」と。
2:16 敵は皆、あなたに向かって大口を開け/歯をむき、口笛を吹き、そして言う/「滅ぼし尽くしたぞ。ああ、これこそ待ちに待った日だ。たしかに見届けた」と。
2:17 主は計画したことを実現し/約束したことを果たされる方。昔、命じておかれたところのゆえに/あなたを破壊し、容赦されなかった。敵はそのあなたを見て喜び/あなたを苦しめる者らは角を上げる。
2:18 おとめシオンの城壁よ/主に向かって心から叫べ。昼も夜も、川のように涙を流せ。休むことなくその瞳から涙を流せ。
2:19 立て、宵の初めに。夜を徹して嘆きの声をあげるために。主の御前に出て/水のようにあなたの心を注ぎ出せ。両手を上げて命乞いをせよ/あなたの幼子らのために。彼らはどの街角でも飢えに衰えてゆく。
2:20 主よ、目を留めてよく見てください。これほど懲らしめられた者がありましょうか。女がその胎の実を/育てた子を食い物にしているのです。祭司や預言者が/主の聖所で殺されているのです。
2:21 街では老人も子供も地に倒れ伏し/おとめも若者も剣にかかって死にました。あなたは、ついに怒り/殺し、屠って容赦されませんでした。
2:22 祭りの日のように声をあげて脅かす者らを呼び/わたしを包囲させられました。主が怒りを発したこの日に/逃げのびた者も生き残った者もなく/わたしが養い育てた子らは/ことごとく敵に滅ぼされてしまいました。