伝道者の書7章 一つのことをつかむのはよいが、ほかのことからも手を放してはいけない。神を畏れ敬えば、どちらをも成し遂げることができる
伝道者の書7章 一つのことをつかむのはよいが、ほかのことからも手を放してはいけない。神を畏れ敬えば、どちらをも成し遂げることができる
生きる中で偏ることが多くあります。
そこで、必要なのは、バランスです。バランスを取るのは、どこを軸とするかが大事です。自分の決めたゴールなのか、それとも、ある価値観なのかです。これによって、自分の立つ場所が決まります。
一つを選び、一つを失うことがあります。しかし、この伝道者の書では、両方を失わない方法が書かれてあります。それは、神様を畏れることです。そして、神様を敬うことです。ここに、私たちが置くべき軸があります。そうすると、すべてをお創りになり、すべてをご存知である神様の導きの中で、最善を選び取ることが出来ます。
神様に近づき、今日もバイブル(聖書)することは幸いです。
ゴスペルハウス
アブラハム・リー
7:1 名声は香油にまさる。死ぬ日は生まれる日にまさる。
7:2 弔いの家に行くのは/酒宴の家に行くのにまさる。そこには人皆の終りがある。命あるものよ、心せよ。
7:3 悩みは笑いにまさる。顔が曇るにつれて心は安らぐ。
7:4 賢者の心は弔いの家に/愚者の心は快楽の家に。
7:5 賢者の叱責を聞くのは/愚者の賛美を聞くのにまさる。
7:6 愚者の笑いは鍋の下にはぜる柴の音。これまた空しい。
7:7 賢者さえも、虐げられれば狂い/賄賂をもらえば理性を失う。
7:8 事の終りは始めにまさる。気位が高いよりも気が長いのがよい。
7:9 気短に怒るな。怒りは愚者の胸に宿るもの。
7:10 昔の方がよかったのはなぜだろうかと言うな。それは賢い問いではない。
7:11 知恵は遺産に劣らず良いもの。日の光を見る者の役に立つ。
7:12 知恵の陰に宿れば銀の陰に宿る、というが/知っておくがよい/知恵はその持ち主に命を与える、と。
7:13 神の御業を見よ。神が曲げたものを、誰が直しえようか。
7:14 順境には楽しめ、逆境にはこう考えよ/人が未来について無知であるようにと/神はこの両者を併せ造られた、と。
7:15 この空しい人生の日々に/わたしはすべてを見極めた。善人がその善のゆえに滅びることもあり/悪人がその悪のゆえに長らえることもある。
7:16 善人すぎるな、賢すぎるな/どうして滅びてよかろう。
7:17 悪事をすごすな、愚かすぎるな/どうして時も来ないのに死んでよかろう。
7:18 一つのことをつかむのはよいが、ほかのことからも手を放してはいけない。神を畏れ敬えば、どちらをも成し遂げることができる。
7:19 知恵は賢者を力づけて/町にいる十人の権力者よりも強くする。
7:20 善のみ行って罪を犯さないような人間は/この地上にはいない。
7:21 人の言うことをいちいち気にするな。そうすれば、僕があなたを呪っても/聞き流していられる。
7:22 あなた自身も何度となく他人を呪ったことを/あなたの心はよく知っているはずだ。
7:23 わたしはこういうことをすべて/知恵を尽くして試してみた。賢者でありたいと思ったが/それはわたしから遠いことであった。
7:24 存在したことは、はるかに遠く/その深い深いところを誰が見いだせようか。
7:25 わたしは熱心に知識を求め/知恵と結論を追求し/悪は愚行、愚行は狂気であることを/悟ろうとした。
7:26 わたしの見いだしたところでは/死よりも、罠よりも、苦い女がある。その心は網、その手は枷。神に善人と認められた人は彼女を免れるが/一歩誤れば、そのとりことなる。
7:27 見よ、これがわたしの見いだしたところ/――コヘレトの言葉――/ひとつひとつ調べて見いだした結論。
7:28 わたしの魂はなお尋ね求めて見いださなかった。千人に一人という男はいたが/千人に一人として、良い女は見いださなかった。
7:29 ただし見よ、見いだしたことがある。神は人間をまっすぐに造られたが/人間は複雑な考え方をしたがる、ということ。